クイズ王への道 連載86
860問。
今日は押しおさめ。2ヶ月に1回やってまして、サークルでもない、ただ早押しクイズを楽しむための寄り合いです。
1人が60~90分くらいの1企画。5つの企画。それぞれ順位点を10、6、4、1とつけて、合計でその日の勝者を決める。
今日は年末なので、年間の総合チャンプも決めるといった具合。
2018年の総合1位獲らして貰いました。純粋にうれしいです!
今日は10時~6時まで押しました。
では、更新します!
問題
1 死ぬまで頑なに自分で字を書くことを拒み、彼の書面のほとんどは口述筆記によるものだといわれる、日本の第8代および17代総理大臣は誰?
2 日本の一番多い苗字で、漢字3文字なら佐々木ですが、漢字4文字なら何?
3 ギリシャ語で「兄弟愛」という意味がある、ワシントンD.C.の前にアメリカ合衆国の首都だった、ペンシルべニア州最大の都市はどこ?
4 本名をシャルル・エドゥアール・ジャンヌレ=グリという近代建築の巨匠で、日本の国立西洋美術館を含む世界の作品群が世界遺産となっているのは誰?
5 宏大(こうだい)、幽邃(ゆうすい)]、人力(じんりょく)、蒼古(そうこ)、水泉(すいせん)、眺望(ちょうぼう)という6つの景観を兼ね備えていることから名前が付いた、日本三名園の1つは何?
6 和食の食材。出始めの頃を「はしり」、最も味の良い時期を「旬」といいますが、終わりの頃を何という?
7 1820年イオルゴスという農夫によって洞窟の中から発見された、現在ルーブル美術館に収められている石像は何?
8 トイレットペーパーが無くなると日本国民がパニックになった第一次オイルショック。この石油の値段の高騰を招いた戦争といったら何?
9 哲学書「存在と無」を書いたのはサルトルですが、「存在と時間」を書いたドイツの哲学者は誰?
10 「キスマイ」といったらKis-My-Ft2ですが、「ストマイ」と略される、科学者ワックスマンによって発見され、結核による死亡率を激減させた抗生物質といったら何?
解説!
1 死ぬまで頑なに自分で字を書くことを拒み、彼の書面のほとんどは口述筆記によるものだといわれる、日本の第8代および17代総理大臣は誰?
<大隈重信>
★学生時代に自分より字のうまい級友の存在が原因で、自分で字を書こうとしないポリシーを貫いたらしく、受験勉強も(字を書かないものだから)音読しまくったらしい。政治家になってからも大隈が字を書くところをみたいと何人もの人が罠を仕掛けるが、書かなかったそうな。
★自筆と確認される書類はたった二点しか残っていないと言われる。
2 日本の一番多い苗字で、漢字3文字なら佐々木ですが、漢字4文字なら何?
<勅使川原(てしがはら)>
★漢字1文字なら林、2文字なら佐藤(←日本で一番多い苗字)だよね。
★漢字3文字の一位は佐々木、二位は長谷川。
3 ギリシャ語で「兄弟愛」という意味がある、ワシントンD.C.の前にアメリカ合衆国の首都だった、ペンシルべニア州最大の都市はどこ?
<フィラデルフィア>
★この語源はかなりベタ。
★「兄弟愛」という意味でフィラデルフィアと名付けた「ウィリアム・ペン」はペンシルべニアのペンに名を残す。
4 本名をシャルル・エドゥアール・ジャンヌレ=グリという近代建築の巨匠で、日本の国立西洋美術館を含む世界の作品群が世界遺産となっているのは誰?
<ル・コルビジェ>
★これも「シャルル・エドゥ…」くらいで押されるよ。
★フランク・ロイド・ライト、ミース・ファン・デル・ローエと共に「近代建築の三大巨匠」として位置づけられる。
★ピロティを考案したのはこの人。
ピロティ↓(2Fを柱で支え、空間を作った構造がピロティ)
5 宏大(こうだい)、幽邃(ゆうすい)]、人力(じんりょく)、蒼古(そうこ)、水泉(すいせん)、眺望(ちょうぼう)という6つの景観を兼ね備えていることから名前が付いた、日本三名園の1つは何?
<兼六園>
★「宏大」でクイ研は押す。少なくともボクは「宏大、幽邃」しか覚えていません。
6 和食の食材。出始めの頃を「はしり」、最も味の良い時期を「旬」といいますが、終わりの頃を何という?
<名残(なごり)>
★簡単な問題だと、「食材の味が最も良い時期を旬というのに対し、」ときて「はしり」に答えがいきます。
つまり、真ん中からふって終わりの名残にいくことがないのはわかる?
★逆に「はしり」からフッて「旬」にいくことはないでしょ?(一番メジャーな旬なんて答えにならん)
よって「はしり」からフラれたら「名残」が答え。言い方として一番マイナーだから。
7 1820年イオルゴスという農夫によって洞窟の中から発見された、現在ルーブル美術館に収められている石像は何?
<ミロのヴィーナス>
★イオルゴスはベタフリ。金印を発見した「甚兵衛」と僕の中ではワンセット。
★イオルゴスは洞窟から発見した石像を価値あるものに違いないと、畑に埋めて隠そうとしますが、見つかってしまい、見識者に没収されてしまいます。
★手にリンゴを持っていたといわれるが、これには諸説あり。
8 トイレットペーパーが無くなると日本国民がパニックになった第一次オイルショック。この石油の値段の高騰を招いた戦争といったら何?
<第四次中東戦争>
★第四次も言わないと×。
9 哲学書「存在と無」を書いたのはサルトルですが、「存在と時間」を書いたドイツの哲学者は誰?
<ハイデッガー>
★定番パラレルです。
★著書「第二の性」の中で「人は女に生まれない。女になるのだ。」と書いたのは?
サルトルの伴侶、ボーボワールですね。(復習)
「存在と時間」
10 「キスマイ」といったらKis-My-Ft2ですが、「ストマイ」と略される、科学者ワックスマンによって発見され、結核による死亡率を激減させた抗生物質といったら何?
<ストレプトマイシン>
★ペニシリン=フレミング ストレプトマイシン=ワックスマンはワンセット。
ワックスマン↓
[あとがき]
ちょっとアドバイス。10問目を打っていて思い出した。
「クイズ問題の日本語解析能力」を意識してほしいなあって思う場面が時々あるんですね。
「世界初の抗生物質/」で押して「青かび」と誤答するシーンがあったが(誰やったか、全然覚えてなくてゴメンナサイ、PC打ちながらだったので)、「…ペニシリンは何から発見されたでしょう?」という問題文はなんだか美しくないぞ、という感覚を、ぜひ持ってほしいなあ。
本来の問題文は
「世界初の抗生物質、ペニシリンを発見したイギリスの科学者は誰?」なんですよね。
ここでもし青かびを答えにするなら
「イギリスの科学者フレミングが世界初の抗生物質ペニシリンを発見するもとになった…」
と、フレミングか青かびかを迷わさないようにするけど、うーん、やっぱり日本語の収まりが悪いよね。
上記で書いた「名残」の問題が良い例で、
仮に「食材の一番食べごろの時期を旬/、…」で押したとしましょう。
ここで「はしり」か「名残」か迷いましたわー、というのは、まだクイズ慣れしていない状態と思うんです。
旬→はしり→名残 というジグザグな順番になるはずがないし、
旬→名残 となるより、はしり→名残 の方がスタートとゴールで美しいに決まっているんです。
つまり、旬でフラれたら、「はしり」しか答えがないのである。
この迷いが生じる要因は、ボクが思うに、次の2つだと思います
①クイズ問題を作る経験の量が足りない。
②クイズをキーワードでしか聞いていない。
①は個々のスタンスだとして、②が今の大学生にも顕著にみられる傾向なんです。
よって対策で某大学の問題を聞いてもらったらわかったと思うけど、キーワードをつなげたようなカクカクした問題文になっているわけなんです。
例会は生きた球を打つ恰好の場なので、ぜひともに「問題文の全体像を探りながら」聞いてほしいな。
最後に。
「ふっているのかな?ストレートかな?」という言葉もあるあるだが、
ストレートなのか?ふっているのか?は問い読みさんも気を配るところだったりします。
・ストレートなら、ふっていませんよ、といわんばかりに、心持ちゆっくり読む。
・ふっているなら、前半を心持ち急いで読む。
じゃ、次の問題はどう読むでしょうか?
①「火星で最も高い山はオリンポス山ですが、金星で最も高い山は何山?」
答え「マクスウェル山」
②「火星で最も高い山はオリンポス山ですが、最も深い谷は何?」
答え「マリネリス峡谷」
①は「火星」の音程を上げて読むんだよね。
②は「山」の音程を上げて読むんだよな。
この違いに気を配れたら、さらに上達すると思います。
聞き手は問題文の全体像を、読み手の読む速度や抑揚、問題文の収まり具合を意識して聞くべし。
読み手も、速度や抑揚を意識すべし。
ではでは! 年賀状描きながら、オールザッツ漫才を観ています。
…と書きたいところだが、もう寝ます。ビデオ取るか。